セッテン通信 023【1日1歩、3日で何歩?】

【今週の目次】
1. タイポグラフィ塾[タイポグラフィの王者]
2. それいけ! デザイン部[月の光]

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1. タイポグラフィ塾[タイポグラフィの王者]

前回までのトランジショナル・ローマンの流れを受けて
今週からは、モダン・ローマンについてみていきます。

まずはその中でもタイポグラフィの王者と呼ばれた
「ジャンバティスタ・ボドニ(1740–1813)」を
紹介したいと思います。

ボドニ肖像画_450px
【ボドニの肖像画】

ジャンバティスタ・ボドニは
イタリア北部のサルッツォという町で
印刷職人の子として生まれました。

厳格な職人気質の父親のもとで
簡単な初期教育と木版彫刻技術を学び
その後、金属活字版印刷全般の修行をしました。

そこでの年季奉公を終えた18歳のボドニは
ローマの教会の中にあった印刷工場を新たな職場に選び
活字父型彫刻師の見習いとして
はるばるローマに旅立ちました。

ここでのボドニの師匠は活字父型彫刻師であり
印刷所全体の監督でもあったルッゲリでした。

このルッゲリのもとで行った
さまざまな言語による印刷の経験が
その後の活字制作者としてのボドニに
大きな影響を与えました。
(父型彫刻→母型→鋳造→印刷→製本の
すべてをこのときに習得する)

しかし、ボドニが26歳の時に
その師匠・ルッゲリがなんらかの事情で
自殺してしまいます。

このことがきっかけとなり
ルッゲリに可愛がられていたボドニは
先輩達のねたみや嫌がらせにあったことで
精神的にもまいってしまい
ローマから去ることになりました。

ボドニはその後も自身の技術向上に
邁進し続けていましたが
28歳となったときに転機が訪れます。

ローマ時代からボドニを高く評価していた
パチャウディ神父から中部イタリア・パルマ公国の
パルマ公国印刷所への招聘の知らせが届いたのです。

こうして新天地でスタートを切ったボドニですが
28歳から50歳までは日常業務と管理に追われて
書体開発者として評価ができるような
仕事をすることができませんでした。
(印刷監督官に就任した際、フランスから
フールニエの活字を取り寄せ公式書体として採用する)

そんなボドニが大きく変貌し飛躍をはじめる
きっかけとなる出来事がおきます。
1790年ボドニ50歳のときでした。

と、いったところで今週はここまで。
次回もジャンバティスタ・ボドニについて
触れていきたいと思います。

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おまけコラム
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本編でボドニが嬉しい知らせを受け
心おどらせて向かったパルマ公国ですが
現在のパルマには「ボドニ博物館」なるものがあり
一般にも公開されているんです!!

ボドニが招かれたパルマ公国の領主
フェルディナンド公爵家の居城ピロッタ宮殿は
イタリアの古都パルマの旧市街の中心にあり
その1階の2ブロックがボドニ工房の跡
2階がボドニ一家の住居跡として今も保存されており
ここが現在は「ボドニ博物館」になっているんだとか!

ピロッタ宮殿_600px
【ピロッタ宮殿】

ボドニ博物館_600px
【ピロッタ宮殿の中庭(現在はボドニ博物館)】

こういうことに出会えるので歴史って楽しいです。
これだけでもイタリアに行く価値ありそうですよね〜

とはいえ、安くはないので
なんとか仕事でイタリアに行けるように
頑張りたいと思います! 笑

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それでは、今週もタイポグラフィとの良い接点を。
[参考・引用元]
Acanthus Typography School
欧文書体百科事典
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2. それいけ! デザイン部[月の光]

このコーナーでは、setten designが関わった
デザインなどをご紹介!

今回は、いつも宣伝美術で関わらせてもらっている
エイチエムピー・シアターカンパニーの新作公演チラシです。

月の光_A4フライヤー_data-01

月の光_A4フライヤー_data-02

どんな内容かと言いますと…

以下、フライヤーから抜粋

様々な海外戯曲に挑戦してきた
エイチエムピー・シアターカンパニーが、
次に挑むのは現代演劇の巨匠と言われ、
ノーベル賞劇作家でもある
ハロルド・ピンターの『月の光』。
詩的で幻想的なピンターの魅力が溢れた
『月の光』を日本初演でお届けします。

とのことです!!
ハロルド・ピンターのことは
今回はじめて知りましたが今から公演が楽しみ!!

今回のこのチラシは「美しく幻想的なイメージに」
との制作サイドからのオーダーだったので
現在ドイツで武者修行中の写真家・興梠友香に
撮りおろしてもらった写真を合成・加工しました。

おかげでなかなかいい雰囲気に。

エイチエムピーの公演は見終わった後
あまり理解できないようなものが多いのですが
なんだかまた見に行きたくなってしまう…といった
ある種の中毒性があります。

ぜひ、この機会にぜひ一度ご覧になってもらえると嬉しいです!
日程やチケットなどの詳細はこちらをご覧ください!

http://www.hmp-theater.com/info.html

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